| 回数 | 放送日 | サブタイトル | ゲスト出演者 |
| 192話 | 昭和45年1月7日 | 春の風来坊 | 舟木一夫 大原麗子 神田隆 |
ひょうたんやにふらりとやって来た、風来坊の半次郎。 口入屋稼業を営むお峰の店で、働くことになった。いなせで、仕事が出来る半次郎にお峰の心は、次第に傾いて行く。閉門蟄居を命じられた勘定奉行、秋月主馬に対する罪状をもった人足殺しが、発生。 平次の捜査が、始まるが、到る所に半次郎の姿が……。どうもただの風来坊ではないらしい。そして、次期勘定奉行を狙う岩井丹波守と悪徳商人越後屋の関係が浮かび上がってくる。 ゲスト 舟木一夫さん(半次郎)、大原麗子さん(お峰)、神田隆さん(越後屋) お正月らしく、豪華ゲストです。 久々にお民が、登場。 出れば、為吉と夫婦喧嘩。ひとつは、春の七草を知ってるかどうかが、原因。 もうひとつは、為吉が、越後屋からもらったご祝儀を全部、飲み代に使ってしまったっことです。 でも、このご祝儀袋が、下手人の手がかりとなります。 ラスト、 袖の下が、入った菓子箱を平次や半次郎がひっくり返しますが、お菓子が、全部同じ品。 大勢の人が、それぞれ持ってきたものなのに。 半次郎が、屋台のおでん屋で、盃をたたいて「銭形平次」の主題歌を口ずさみます。遊び心ですね。 * ラストシーン 閉門を解かれた秋月邸。 秋月主馬と内儀が、庭を歩いている。 町人姿のままの栄次郎(半次郎)が、来る。 内儀「あっ、栄次郎!」 栄次郎「おぅ、これは、父上、母上、いつもながらのご健勝……(お辞儀をする)」 主馬「バカ者!」 内儀「そなた、何という親不孝者、お父上が、あのような汚名を着せられ……」 栄次郎「と、いう噂を耳にしましたので、お見舞いに参上しましたが、見れば、お疑いも晴れたご様子。 では、この栄次郎、また当分の間、勝手気ままに暮らさせて頂きます」 主馬「何ぃ!」 内儀「栄次郎!」 栄次郎「では、父上、母上、ごめん(去っていく)」 ひょうたんや。 お峰「あの人が……秋月様の次男坊の栄次郎様!」 お弓「そうだって、私も八つあんから聞いて、びっくりしちゃった」 お峰「(茫然とする)半次郎さん……」 通りをぶらついている半次郎。 飲み屋にぶらりと入る。 店の娘「いらっしゃい」 半次郎「おぅ、一本つけてくんな」 店の娘「はい」 何やら、思いにふけっている半次郎。 ふと外を見ると、平次と八五郎が、店の前を通り過ぎる。 半次郎、店の外に出て、ふたりの後ろ姿を見つめる。 半次郎「親分……」 半次郎、平次の後姿に何かを感じた様子。
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| 193話 | 1月14日 | いぬ | 川合信旺 田島和子 浅野進次郎 |
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「同心近藤圭之助は、抜け荷一味に奉行の動きを知らせている。何とぞ、お調べを」十回目の投げ文に、鬼同心近藤の身辺調査に白羽の矢がたった平次。 上役の罪を犬のごとく嗅ぎまわるという、辛い仕事に悩みながらも、近藤の罪を暴いていく。 出世欲から、魔がさして……哀れな同心の行きつくところは……。 ゲスト 川合信旺さん(近藤圭之助)、田島和子さん(加代)、浅野進次郎さん(嘉十) 上役の身辺調査という役目についた平次。 そのやるせなさに、自分の仕事も十手もいやになるほど。 でも、ひとたび八五郎の「たいへんだぁ」を聞くと……やっぱり、岡っ引きの親分でしたね。お静は、お見通し。 貧乏浪人暮しに嫌気がさして、不正をして同心となった近藤。 しかし、小さなほころびから傷口が、広がって哀れな結末に。 出世欲に大事なものを失ってしまいました。 * いぬ ひょうたん。 お弓、平次の雰囲気が、違うのに戸惑っている様子。 平次、腰をかけているが、十手をながめ、卓の上に置き、思いつめている様子。 平次「お弓ちゃん、悪党どもは、俺たち、岡っ引きのことを何と呼ぶね?」 お弓「(平次のところに来て)そうね、親分とか、旦那とか、目明しとか」 平次「悪し様に言うときは?」 お弓、わかっているが、言うに言えず、困惑顔。 平次「いぬ……犬だ」 お弓「でも……でもそれは……」 平次「俺はね、そう呼ばれても、仕方がねぇんじゃねぇかと思うんだ。 辺りをやたらに嗅ぎまわり、ちょいとでも怪しいと犬畜生みてぇに牙をむき、吠えつく……」 お弓「やめてください、そんなこと! 聞きたくないわ!」 * ラストシーン 平次の家。 平次、帰宅するなり、十手を神棚に叩きつけるように置く。 お静「おまえさん、何てことを!」 平次「嫌なお役目だった。おいら、十手を見るのも嫌だ!(長火鉢の前に座る)」 お静「何言ってるんですよ」 平次「いやぁ、本当だい。近藤様だって、目の前で堀様が、発作を起こしたりしなきゃ、あんな恐ろしいことを考えもしなかったろうに……人間なんてもんは、ひょんなことから、何をしでかすか、わからねぇもんだ。こういう俺だってな」 お静「うふふ、おまえさんに出来るのは、罪を憎むことくらいですよ」 平次「どうだか……」 八五郎の声「親ぶ〜ん、たいへんだぁ〜」 平次、長火鉢の前から、立ち上がると、素早く十手を掴む。 お静「ほら、ごらんなさい」 平次、ばつが悪そうに十手を見つめる。 平次の握った十手のアップ。 |
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| 194話 | 1月21日 | 鬼子母神参り | 御木本伸介 馬淵晴子 潮万太郎 |
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「与之助は、おまえの子ではない」との結び文に千石屋の孝右ヱ門は、妻のお加代に不信を募らせる。そして、息子の与之助の命が、狙われる。孝右ヱ門が、子殺しの罪に問われてしまう。五年前、お加代が、鬼子母神参りしたことに関係がありそうだ。 ゲスト 御木本伸介さん(孝右ヱ門)、馬淵晴子さん(お加代)、潮万太郎さん(惣兵ヱ) 為吉とお民が、またまた夫婦喧嘩。 今回の原因は、夜な夜な出歩くお民を為吉が、他に男ができたと疑ったこと。お民は、子供を授けてもらおうと、鬼子母神参りをしていたのです。 それを夫に言うと、御利益がなくなるというので、黙っていたのです。この喧嘩の原因が、今度の事件を解く鍵となりました。 エピソードでは、四谷坂下日宗寺が、鬼子母神がお祀りしてあるということでした。 朝顔市で御馴染の「おそれ入谷の鬼子母神」と橋蔵さんの眠る雑司ヶ谷霊園の隣、すすきみみずく(14年目でしたか、オープニングで、平次が、お静に買ってあげる場面があります)で有名な鬼子母神しか、知りませんでしたので、お勉強になりました。 * ラストシーン 千石屋。 捕り物の後。 平次「孝右ヱ門さん、みよしの女中は、言いましたよ。あれは、みんな浅吉に金をもらって仕組んだことです、とね」 孝右ヱ門「もう、いいんです(お加代と息子の与之助のところへ行く)この子は、待ちに待って出来た子です。誰が何と言おうと私の子だ」 孝右ヱ門が、与之助を抱こうとするとお加代が、拒否。 孝右ヱ門「(唖然として)お加代……」 お加代「一度、疑われた女の傷の深さを男の方には、おわかりになりますまい……これで、おしまいです。これで(与之助を連れて、出ていこうとする)」 平次「そうかい。おしめぇかい、おしめぇかい。これで……孝右ヱ門さん、おかみさんを引き留めるんだ……おかみさん、おめぇさんの気持ちはよくわかる。けど、おしまいじゃねぇ。おしまいじゃなんかねぇんだ、なっ、えっ? 鬼子母神様の由来をよ〜く思い出してくれ。一旦、多くの子供を殺した鬼子母神様を赦したんだ。 おめぇさんも、その仏陀の心を心してな……」 お加代「私に主人を赦せとおっしゃるんですか!」 平次「(頷く)何度でもやり直すんだ。何度でも。それが、夫婦じゃねぇか」 お加代、与之助を見つめ、そして、孝右ヱ門を見つめる。孝右ヱ門もお加代を見つめる。孝右ヱ門、平次に頭を下げる。 |
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| 195話 | 1月28日 | 江戸っ子長屋 | 野村昭子 金井大 近藤正臣 |
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通称「お祭り長屋」その名の通り、住民は、毎日、上を下への大騒ぎ。酒ぐせの悪い熊五郎に喝を入れようと、長屋の連中が、仕組んだ狂言が、本当になってしまった。 熊五郎が、小唄の師匠小春殺しの下手人として、捕まったのだ。 その狂言を利用した奴が、いた。 騒動の中で、健気な娘が、恋人の裏切りに泣いていた。 果たして、この娘に幸せは来るのだろうか。 ゲスト 野村昭子さん(お辰)、金井大さん(熊五郎)、近藤正臣さん(佐太郎) 番屋で、熊五郎を取り調べ中の平次と八五郎。 熊五郎が「俺の女房は、猪年だが、気が強くて。猪年はよくねぇ。親分のところは?」と聞きます。 八五郎が、「姐さんは、羊」と。平次とお静は、八つ違いの設定(原作)だから、お静が羊年なら、平次は、猪? 八つあんが、さんざんでした。 平次に「今年中に何とか(結婚)しないとウジがわく」と言われたので、八「先月、風呂に入ったから大丈夫」なんて答えるから、お静に「汚ったな〜い」と嫌な顔をされてしまいます。 小唄の師匠の女中に「八つあん、熊さんって名前も色男の名にゃない」と言われるし。 挙句、長屋に行けば、子供が投げた泥団子が、顔に命中。 佐太郎役の近藤さん、平次に詰め寄られ「違う! 私じゃない」との台詞。 第一声の「違う!」が、すごく高い声で、びっくり。 * 世の中上手く出来てる ひょうたん。 為吉「(一杯飲んで)あ〜、うめぇ、だけどね、親分、女房って奴は、どうして、あぁうるせぇんでしょうね。一本つけろ!って言いますとね、きまったように渋柿、食ったような顔しやがって、やれ、稼ぎが悪いの、酒が高くなったの、もう、ありゃ、せっかくの酒が、まずくなるってもんですよ」 お弓「そりゃ、おかみさんにしたら、無理ないわよ。第一、おかみさんが、みんな愛想よくしたら、この店は、潰れてしまうわ」 平次「なるほど、世の中、上手く出来てるなぁ」 * ラストシーン 平次の家。 庭で、松の盆栽に手入れをしている熊五郎。 お静「お茶が、はいりましたよ」 熊五郎「どうも、ごちそうさま。だけど、大将(平次のこと)は、捕り物は、上手いけど盆栽は、からっきしへただな。こんな枝、切っちまわなきゃだめだよ」 遠慮なしに盆栽にハサミを入れる、熊五郎。 気が気でない平次。 平次「あ〜、お、おい、熊さん(熊五郎のところへ)おい、そんな、無茶な」 熊五郎「へへ、こないだ大将に、えれぇ世話になったから。こりゃ、ついでにおまけだい、よっ(どんどん、盆栽の枝を切っていく)」 平次「お〜い、ちぇっ、全くかなわねぇな」 お静、口に手をあてて、笑っている。 松の盆栽のアップ。 |
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| 196話 | 2月4日 | 木枯らしの女 | 桜町弘子 武周陽 市村昌治 |
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島を破って、権次が、江戸へ潜入する! 平次は、権次の女だった、お滝を張る。 さんざん、権次に食い物にされていたお滝。権次が、島送りになり、つかのまの平穏な日々を送っていたが、再び悪夢が襲う。 権次から逃れるには、どちらかの死しかないとお滝は、嘆く。 平次の説得も虚しく、目の前の幸せを掴むこともできず、お滝の木枯らしのような人生に終止符が打たれようとしていた。 ゲスト 桜町弘子さん(お滝)、武周陽さん(宗吉)、市村昌治さん(庫三) 八五郎、平次の家行く時、とても寒そうで、両手を袖の中に入れ、平次の家の戸を足で開けちゃいました。部屋に入るなり、こたつのなかへ。その中で丸くなっていました。平次に「なんてかっこうだい。もぐらの巣ごもりじゃあるまいし、しゃんとしろ!」と怒られてしまいました。 お滝に久しぶりに会ったときの平次の顔! お滝もですが、心底嬉しそうでした。 どうしても新吾様とお縫いちゃんを連想してしまいます。 平次での共演は、今回で4本目。カラーになって、初めてです。 * ラストシーン 平次の家。 平次と八五郎、こたつの中。 お静が、酒と肴を運んでくる。 平次「おぅ、よし、おぅ、八、かしこまってねぇで、遠慮なく、やんな」 八「へぃ、(平次が酌)どうも……でもね、親分、どうしてお滝は、死ぬ気になったんでしょうかね? 島抜けの極悪人だったら、蹴飛ばしたって、殺したって、罪には、ならねぇや。名乗ってでりゃ、何のお咎めもなかったものを」 平次「まぁ、お滝にしてみりゃ、そうもいかなかった。いくら、極悪人でも人、ひとり殺した体で、泉州屋の息子と一緒になる気にはなれなかったんだ」 八「なるほどね。それにしても、運のねぇ女でしたね」 お静「(火のついたろうそくを一本持って)心のきれいな人だったんですよ。お滝さんて……(神棚のろうそくに火をつける)」 八「姐さん、それは、何の真似ですかい?」 平次「おぅ、八、まっ、おまえもお滝の成仏を祈ってやんな」 八「そうか……」 平次「(手酌、八五郎に酌)ぐっと……今夜、また冷え込みそうだぜ(酒を飲む)」 お静、神棚の前に座り、祈る。 神棚のアップ |
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| 197話 | 2月11日 | 系図のない武士 | 早川保 市川和子 小林昭二 |
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八五郎の目の前で、死んだ男が、「相良半次郎に斬られた」と言ってこと切れた。 早速、捜査に乗り出した平次と八五郎。 だが、何と相良半次郎は、二人いた。 しかもどちらにもアリバイがあった。足軽という身分から、出世がしたくて、手段を選ばず、登り詰めようとした男、武士の体面よりも何が大切かを身をもって知った男、果たして、どちらの男に明日という日が、来るのだろうか。 ゲスト 早川保さん(浪人)、市川和子さん(縫)、小林昭二さん(相良半次郎) 平次の嫌いな武士の体面が、テーマでした。 為さん、万七親分と変な約束をするはめに。 おへそが、無事でなにより。 せっかく用意した食事も食べず、御用に出ていく平次、お静は、お民に「お民さんは、呑気でいい」と羨ましそう。 お民はお民で、旦那のことは、心配。 お静は「夫を心配しない女房は、いないわね」と納得。 ラスト 平次が、相良に「つらいことや悲しいことが、いっぱいある……そいつを忘れて日が暮れりゃ、明日は来ますぜ」と言いますが、この台詞、錦之介さん主演の東映映画「関の弥太ッぺ」(1963年)の決め台詞と酷似していませんか? 映画での台詞は 弥太ッぺ「この娑婆には、悲しいこと、つれぇことが、たくさんある。 だが、忘れるこったァ。忘れて日が暮れりゃ、明日になる……明日も天気か……」この言葉で、お小夜(十朱幸代さん)は、弥太ッぺが、恩人であることに気づくのです。 橋蔵さんは、「関の弥太ッぺ」を見て、監督の山下耕作氏に惚れこみ、「大喧嘩」を制作したとか。 この台詞、橋蔵さんのリクエストかもしれませんね。 * ラストシーン 相良半次郎(本人)宅。 平次が、にせの相良をお縄にしたあと。 相良「今まで、系図、系図と武士の体面にこだわってきた自分が、恥ずかしい。その武士への体面が、今度の醜い騒動を起こしたのかも知れん。対面にこだわっていては、妻は救えぬ。今後は、土方もしよう、この手を泥にもしよう。どうか、おぬし(平次)の知っている石屋に頼む(平次に頭を下げる)」 平次「相良さん、口幅ったいことを言うようだが、この世の中につらいことや、悲しいことは、いっぱいありまさぁ。だが、そいつに負けちゃならねぇ。そいつを忘れて日が暮れりゃ、明日は来ますぜ」 ひょうたんや。 八「あっそうだ!(ポンと手を叩く)」 平次「あン?」 八「わかりましたよ。六造が、ここへ、よろけこんで来たとき、下手人は、相良半次郎と……そのあと、何か言いかけてこと切れたんですがね、それは、こう、にせ者だと言いたかったんじゃありませんかね。それにしても、お侍ってぇのは、何てんでしょうかねぇ、他人の名前を偽ってまでも、出世したいもんですかねぇ。おいらには、とても考えられねぇけどなぁ〜」 平次「そうよな、そこが、それ、町人のいいとこだ。金もいらなきゃ、名もいらねぇってのが……」 お弓「おまちどうさま!」 お弓、お民、お静、料理を運んでくる。 卓を平次一家が、囲んで小宴会。 お民「お待っとうさ〜ん、どうぞ」 それぞれ、賑やかに酌をする。 為吉「回ったかい? いったな。え〜じゃ、親分のお手柄を祝って、祝杯!」 お民「おめでとうさ〜ん」 お弓「じゃ、次は、為吉さんのおへその無事を祝って」 為吉「えっ?」 お弓「お民さんから、みんな、聞いたわよ」 為吉「おい、お民、おいらにだって、体面というものが……お弓ちゃんに恥ずかしいじゃねぇか」 お民「そんな柄か、あんた、なぁ〜、ハハハ」 八「ハハハ〜、違ぇねぇや」 平次「今夜は、無礼講だ。景気よくやろうぜ」 お民「♪めでた、め〜で〜た〜」 宴会が、楽しく始まる。 |
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| 198話 | 2月18日 | 大外れ壱番富 | 川地民夫 阿部寿美子 三田登喜子 |
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呉服商結城屋は、三か月前、押し込み強盗に襲われ、百両を盗まれ、主人と息子まで殺された。しかし、そんなことをものともせず、相変わらずの繁盛ぶり。 富札狂いの与之吉が結城屋を強請っていたお牧の財布をすったことから、強盗事件解決の糸口が、ほぐれてくる。 結城屋の意外な内部事情も明らかとなっていく。 ゲスト 川地民夫さん(与之吉)、阿部寿美子さん(お牧)、三田登喜子さん(お京) 今日は、お静につきあう日。 「見るだけでも楽しい」とお静は、呉服の品定め。 店先で、平次と八五郎は、つきあいきれないと退屈そう、つい、仕事の話になってしまいます。平次の所在無い仕草とお静に言った「品定めしな。ただし、見るだけ」の台詞が、お面白かったです。 そこへ、すり騒ぎ。平次は、渡りに舟とばかり。 お静は、風呂敷包みを抱えていましたから、何か買ってもらったのかな。 与之吉役の川地さんが、また面白かったですね。 結城屋を首になって、富札狂いで、すりになってしまった男の役。 平次たちの温かいもてなしにほろりとしたり、やっと見つけた五百両の富くじが、水に濡れ、文字が読めなくなって、無効になってしまったり、。 ラストは、なんと真面目な質屋になっていましたが、かつて、自分がされたように、情けのない質屋みたいでした。 * ラストシーン 平次の家。 お夏が、長火鉢のところに座っている。 平次が入ってくる。 平次「おぅ、いやぁ、考えてみりゃ(火鉢の前に座りながら)亀蔵も可哀ぇそうな男よ。番所の調べで、初めて、お牧が死んだことを知って、涙を流していたぜ」 お静「一生をお店に捧げて、身を固める暇もなかったのね、きっと」 平次「あ〜ぁ、気がついたときには、おいぼれの下働きだ。ふと知り合った飲み屋の女将だったお牧と深みにはまったのも不思議はねぇや。なっ、強請とった金もふたりが、余生を送るための支度金にするつもりだったそうだ」 お静「そ〜う」 平次「おぅ、ところで、与之の奴もやっと真面目に働く気になったそうだな」 お夏「ええ(恥ずかしそうに)来年までには、所帯をもつと約束してくれました」 平次「ふ〜ん、そいじゃ、お夏ちゃんも富札屋の女中から足を洗うわけだ」 お静「まぁ、足を洗うだなんて、人ぎきの悪い」 お夏「いいんです。どうせ富札屋なんて、まともな商売じゃありませんもん」 平次「さぁ、そりゃどうかな。まともか、まともじゃねぇか、働く人間の心がけ次第だ」 質屋。 八五郎が、質草の着物を持って、店の者と値段交渉をしている。 八「なにぃ〜、たったの一朱だって? おい、冗談じゃねぇよ。これはね、そこにもある、ここにもあるって、し、品物じゃねぇ。見てくれ、えっ、この間、作ったばっかりなんだ。新しいの……ねっ、ふ〜、しかも俺が着てるんだから……どう安く見積もっても二分はかてぇんだ、二分、えっ」 店の者「御不満でしたら、お引き取りください」 八「ん〜ん、と言っても……わかった、わかったよ。よし、一朱で、手をうとう」 店の者「はい、毎度ありがとうございます」 八「おめぇ、それにしても……おめぇ」 店の者「ありがとうございます」 八「ずい分、あこぎな真似しやがるなぁ(質札を見ながら)おい」 店の奥で帳簿をつけている男が、顔をあげる……なんと与之吉。 与之吉「(真面目な顔で)そこが、商いのつらいところでございます」 八「あっ、こいつ、野郎め! ほんとに」 八五郎、怒って店から出ていく。 何事もなかったように仕事を続ける与之吉。 |
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| 199話 | 2月25日 | 暮六つの鐘 | 金井由美 地井武男 高桐真 |
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彦太は、亡母の形見の仏像を古道具屋孫六に売るべく、持ち込んだのが、事件の発端。その仏像に見覚えのある京屋は、どうしてもほしいと、孫六に手付金五両を置いて行く。しかし、残金を持って行く途中、殺され、金も奪われる。 そのとき、暮六つの鐘が、鳴り響いていた。暮六つ時に、アリバイがないものが下手人……平次は、怪しい人物をひとりひとり、潰していく。彦太にとって、暮六つの鐘は、幸せの鐘となるのか、それとも……。 ゲスト 金井由美さん(おひさ)、地井武男さん(彦太)、高桐真さん(孫六) お弓と八五郎が、「ひょうたんや」の調理場で誰が下手人か、話しています。軍配は、お弓にあがったようです。 平次にお静が、羽織りを着せかける場面が、ありましたが、鈴木お静は、背が高いせいか、平次は、腰を落としませんでした。 好きな仕草だけに残念。 番屋で、万七が、捕まった海念坊に「こういうのを『引かれ者の小唄』っていうんだ」と言います。私が、知識がなかったのですが、刑場に連れて行かれる罪人が、平気を装って小唄を歌う、つまり、負け惜しみとか、強がりをいうことなんですね。 * ラストシーン 小料理森田屋の店先。 彦太が、おひさを待っている。 おひさと太田屋が、店から出てくる。 彦太「おひさ〜」 太田屋が、おひさの背中を押して、彦太のところへ行かせる。 抱き合う彦太とおひさ。 彦太「もう、どんなことがあっても、離れるんじゃねぇぞ」 裏口で、ふたりを見ている京屋の女将と平次。 女将「彦太さんが、生きているとわかった以上、主人の望みどおり、京屋を受け継いでもらおうと思っております」 平次「いや、あのふたりは、小さな店でも自分たちの力で、出直すと言ってるんだ。まぁ、陰ながら手助けをしてやった方が、ふたりのためには、いいんじゃねぇのかな」 女将「ええ」 抱き合う二人を見て、満足顔の平次。 平次の家。 長火鉢のところで、お弓と八五郎が、おせんべいとお茶でおしゃべり。 お弓「どう? 八つあん、やっぱり私が、言ったとおり、あの孫六ってぇのが、下手人だったでしょ」 八「いやぁ、そりゃ、俺だって、おめぇ、腹ん中じゃ、そう思っていたよ。そう言えねぇのが、本職の辛さ、へへへ、ねぇ、姐(あね)さん」 お静「そうかしら?」 八「うん? 何でぇ、姐さんは、いっつも、お弓ちゃんの肩、もつんだからなぁ、やんなっちゃう、ほんとに」 お弓「そりゃ、女ですもんねぇ〜(お静の顔を見て)ふふふ」 平次が、帰ってくる。 みんな「おかえんなさい」 平次「うん、またふたりに、とっちめられてるな、ハハハ」 八「あ〜うまい。で? どうでした?」 平次「うん、彦太とおひさはな、京屋の援助でもって、酒番をして、飯屋を始めるそうだ」 八「へぇ〜、そいつは、よかったですな」 平次「あぁ」 八「さっそく、あっしなんかお得意様ですな、へへへ」 お弓「八つあん!」 八「えっ?」 お弓「そんなこと言ってるとうちの勘定、取り立てるわよ」 八五郎、せんべいを喉に詰まらせる。 平次「でぇじょうぶかい、おめぇ」 |
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| 200話 | 3月4日 | 盗賊に賭けた十手 | 宗方勝己 水上竜子 穂積隆信 |
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五年の刑を終え、江戸に帰ってきた佐吉。平次は、亡妻の墓参りをする佐吉の涙を信じた。しかし、その二日後、井筒屋に押し込みが入り、千両を盗まれる。佐吉を頭とする元まぼろし組の仲間は、堅気となって、つましく暮らしていたが、伝三だけは、改心せず、仲間を痛めつけていた。盗みは、思い余ってのこと。それを知った伝三は、仲間の孫娘をかどわかし、千両を要求する。 心の奥では、改心している佐吉を卑劣な伝三に殺されてなるものか、どうせなら、平次のお縄にかかりたい、岡っ引きと盗賊の頭が、手を組んで伝三に挑戦する。 ゲスト 宗方勝己さん(佐吉)、水上竜子さん(お加津)、穂積隆信さん(隼の伝三) 今回は、八五郎が、ずい分親分に意見をしていました。 八「佐吉が、島帰りしたとき、締め上げてりゃ、こんなこと(押し込み)にならなかった」 平次「あぁ、一言もねぇよ、八……」 親分も弱気になること、あるんですね。 佐吉と一緒に身代金、引き渡し場所へいく平次の言葉が、ユニーク。 平次「岡っ引きと盗っ人の親分が、手を組んで、娘ひとりの命を救うなんざ、のちのち講釈師の話のタネになるかもしれねぇ」 ラストの立ち回り、平次の左目の白目に血だまりが! カラーだとよくわかってしまって、お気の毒。 真理子夫人の書かれた本に書いてあったのは、この作品でのことかしら。 最後、平次の家でのくつろぎスタイル、どてらをひっかけて、ゾロゾロ……ちょっと前にも見ましたね。 やくざの親分によく見かけるスタイル〜。 * ラストシーン 平次の家。 お弓が、訪ねてくる。 お弓「こんにちは」 お静「いらっしゃい」 平次、盆栽の手入れ。 八「おぅ」 お弓「こんちは」 平次「おぅ」 八「いいのかい? 店、おっぽりだして」 お弓「ええ、この間、親分さんから話をきいたお美代さんって人のことで、来たんです。何なら、うちで働いてもらってもいいと思って」 平次「そうかい。そりゃ、よけいな心配をかけちまって、すまなかったな」 八「へへへ、お弓ちゃん、ねっ、うちの親分が、いつまでもほっとくと思うのかい? とっくの昔〜」 平次「おい、八! 実はな、源太が、植木職人のころの元締めが、引き取ってくれることになったんだい」 お弓「そうですか、それはよかったわ」 平次「あ〜、それにしても、ありがとよ、お弓ちゃん」 八「へへ、あっ、ところで親分、弥七たちのお白州は、明日でしたね」 平次「笹野様によくお願ぇしといたんだが、一生八丈島あたりで暮らすことになるかもしれねぇな」 お静「でも(隣室でお茶を淹れながら)まじめにおつとめしてれば……」 八「え〜え、一生が、三十年になり、二十年、十五年……」 平次「十年、五年、三年……まっ、一日も早く御赦免になれば、言うことねぇや」 お弓「なるわ! きっとなるわよ」 お静「おまえさん、これで一件落着ね」 平次「あぁ」 お静「さっ、お茶をどうぞ」 平次「ん〜、落着だっていうのにからっ茶かい?」 お静「まっ、おまえさんたらぁ(平次の肩を押す)」 平次、おどけた顔。 八「へへ」 お弓「(ふたりの様子に声をひそめて)八つあん(目で合図)」 八「(ひそひそ声)あ、わかってるよ。邪魔にならねぇうちに、退散、へへ」 お弓「ふふふ、そいじゃ、どうも」 八「どうも」 お弓と八五郎、出ていく。 お静「お弓ちゃん!」 平次「おい、八、八」 平次とお静、顔を見合わせる。 |
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| 201話 | 3月11日 | 紅い手裏剣 | 清水まゆみ 近藤宏 金子吉延 |
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万七に恋人出現? 御用金強奪のため、その情報を得ようと近づいてきたお国に、そうとは知らぬ万七は、首ったけ。おりしも江戸中を疾風組が、荒し回っていた。賊の一人が仲間が投げた紅い手裏剣で、殺された。その手裏剣は、平次をも狙う。万七の恋のかけ橋と事件解決に大忙しの平次。 果たして万七の恋の行く末は……。 ゲスト 清水まゆみさん(お国)、近藤宏さん(疾風の政)、金子吉延さん(万助) 万七に恋人現わる? お国に気持ちを聞いてほしいと万七が、平次の家に。その様子が、可笑しかったです。万七は、奥さんを病気で亡くしたんですね。万七の家の中、初公開。万七の息子の万助(前回は、市坊だった)ずい分大きくなって、万七に似て、いい体格。でも万助は、お国との結婚に反対! 万七が、茶店で、お国を待っていると、くしゃみが三回。「一にほめられ、二に憎まれ、三に惚れられ……」とニヤニヤ。でも、 おみくじは、大凶。 御用金を運ぶ途中、チンピラの喧嘩に巻き込まれ、とりあえず、空家の茶店に御用金の入った長持ちを運びいれます。そこで、すり替えられる……#7「濡れた千両箱」や映画「銭形平次」で使われたトリックです。 万助が、人質になってしまいますが、万助の命を考え、見殺しにしなかったお国父娘を平次は、おめこぼし。 * 恋仇〜万七の恋 平次の家。 八五郎、万七が付き合い始めたお国について話す。 平次「おめぇ、やけに詳しいじゃないか」 八「清吉の野郎からね、これだけ聞き出すのにお銚子三本かかりましたよ、へへ」 お静「八つあん!」 八「あん?」 お静「まさか、三輪の親分さんと張り合う気じゃないでしょうね」 八「いけませんか?」 平次「おいおい、本気かよォ」 八「だ、だって親分、あの、その、頼る人もいねぇ、この広いお江戸に女ひとりですよね、へっ、江戸っ子だったら見捨てていらんねぇし、それにあの若さをあの器量、何もあんなふぐみてぇな面した野郎にね、へっ」 万七の声「ごめんよォ」 平次「(小声で)おい、恋仇が、やってきたようだぜ。どうだい、俺の前で一番張り合ってみるか」 八「いやぁ、あの、そ、そんな、今日のところは、これで」 八五郎、帰る。 お静「三輪の親分さんですよ」 平次「ほぅ」 万七、神妙に入ってくる。 万七「よォ」 平次「まぁまぁ、こっちに来てくんな」 万七「じゃ、ごめん(手土産を持っている)」 平次「おぅ、なんでぇ、今日は祝い事でもあるのか」 万七「い、いやぁ(うろたえて)そうじゃねぇ」 平次「ほぅ」 万七「ほんの口汚しだ(手土産を差し出す)……どうぞ」 平次「あん?」 万七「ふぐだよ。ふぐの活きのいいもんが、あったもんだから……」 お静、下を向いて笑っている。 平次「お、おい、何してんだ。熱いの早くつけねぇか」 お静「はい(立ち上がる)」 平次「すまねぇな、そりゃ、ハハ」 お静「いい匂い……」 平次「えっ?」 お静「ねぇ、何かしら?」 平次「うん?(匂いをかぐ)木犀みてぇだな」 お静「秋ですよ、あれは」 万七、ばつの悪そうな表情。 平次「うん、どうも……こんないい匂いは……」 万七「俺だ……」 平次「俺?」 万七「俺なんだよォ」 万七、袖口から、匂い袋を出し、鼻のところにもっていく。 お静「あら(笑いだす)」 平次「匂い袋か……」 お静の顔を見て、平次も笑いそうな顔。 平次「おい」 お静、立ち去る。 平次「なるほど。いくら男だって、そりゃ、身だしなみは、必要だい。いい心がけだよなぁ……ところで、万坊は元気かい?」 万七「う、うん、銭形の……(手を合わせて)頼む、俺を男にしてくれ!(土下座)」 平次「お、おい、三輪の〜」 * ラストシーン 茶店。 近くに万助、茶店に万七が、座っている。 万七、溜息。 そこへ平次と八五郎。 平次「おっ、おぅ、どうしたい、三輪の。財布でもとられないよう気をつけなよ」 万七「どうもわからねぇんだ」 平次「何を?」 万七「お国は、どこへ消えちまったんだろうなぁ。俺を嫌ってるはずは、ねぇんだ。そんなことは絶対ねぇんだよ。それなのに……」 平次「(万七の肩をたたいて)もう、忘れなよ」 万七「そうはいかないよ! そうはいかないよ! あんな、いい女はね、二度と俺の前に現れない気がするんだよ(グスン)それを思うと俺は……」 八「何ですよォ、親分らしくもねぇ。今、男盛りじゃありませんか、その証拠にね、煮豆屋のおかん坊、親分に首ったけですよォ〜」 万七「えっ、そ、そりゃ本当か、おい」 八「ええ」 万七「……な〜んだ、あんなおたふく、おめぇを女にしたような面じゃねぇか、なんでぇ」 万助「ちゃん! 帰ろうか」 平次「ほぅら、恋女房が、お呼びだぜ。なんだい、女のひとりやふたり。おめぇさんには、あんなりっぱな宝が、あるんじゃねぇか、なんでぇ、元気を出しな、元気を」 万七「じゃぁ、またな」 平次「おぅ、たまには、遊びにきてくんな。お静も待ってる」 万七「ありがとよ、じゃ」 万七、「帰ぇろう」と言って、万助と手をつないで帰る。 八「やっぱり親子ですねぇ」 平次「真面目に考えてやらなくっちゃいけねぇな。おぅ、八、誰か心当たりはねぇか」 八「ちょいとね、人は、いいんですがね、なにしろ、金はなし、男前はあの通りだしね」 平次「それじゃ、おめぇとおんなじじゃねぇか」 八「ええ〜、えっ! なんです、親分という人は〜、いやですよ……おい、おばちゃん、甘酒ふたつ! へへへ」 |
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| 202話 | 3月18日 | 針にかかった魚 | 新井茂子 園井啓介 天草四郎 |
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為吉と八五郎は、鮒釣りの帰りに「殺してやる」とつぶやいていた男にでくわす。その男の焼印から、佐渡の金山から御赦免で帰ってきた弥之助と判明。平次の捜査も虚しく、大黒屋殺人事件が発生。しかし、大黒屋とは別人だった。 弥之助の復讐を巧みに利用し、身の保全をした大黒屋。しかし、大黒屋の釣った十三匹の鮒に平次は、不審を抱き、下手人を追い詰めていく。 ゲスト 新井茂子さん(お糸)、園井啓介さん(弥之助)、天草四郎さん(大黒屋) ラストの立ち回り。 万七は、下手人の大黒屋と揉みあって、危ういところを平次の投げ銭で救われました。そして、お縄に。それなのに大威張り。平次に向って「俺が乗り出したからよかったものの、おめぇ、ひとりだったら、きっと危なかったぜ」だって。平次は「おぅ、その通りだい。さすがは、三輪の親分だい」と万七をヨイショ。でもそのあとの平次の顔! あきれていましたね。 * ラストシーン 平次の家。 弥之助とお糸が、来ている。 平次「大黒屋は、宇兵ヱ殺しも何もかも白状して、お仕置きが決まったよ。今までの復讐の気持ちを商売に向けるんだな」 弥之助「はい。はじめは、かつぎ商いから始めて、そのうちきっと、相模屋のお店(たな)を起こすつもりです」 お糸「ふたりで、生まれ変わった気持でやっていきます」 平次「そうだ。それでいいんだい。まだふたりは、若ぇんだし、これからふたりの本当の暮らしが始まるんだ、アハハ」 お静「よかったわねぇ」 為吉の声「ちわ〜」 為吉「(つりざおを持って入ってくる)おい、八つあん、早くしなよ」 八「うん、今いくよ、いくよ……親分、今日こそね、えっ、晩飯のおかずは、、任せてください。めでたい、こんなでかい鯛を釣ってきますからね」 平次「あてにしねぇで、待ってるよォ〜」 八「あてにしないで? またぁ〜、ハハハ」 為吉「早く、早く〜」 八・為吉「あ〜あ」 八「なんでぇ、なんでぇ」 為吉「だめだよォ〜」 為吉のつりざおの針が、八五郎の着物の左肩にひっかかって、おおわらわ。 |
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| 203話 | 3月25日 | 御用金の行方 | 長谷川待子 北上弥太郎 町田祥子 |
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御用金が、奪われ、数人の役人が、殺された。事件の解決に乗り出した平次だが、怪しげな侍たちが、行く手を阻み、捕えられてしまう。真相が、二転三転するが、主犯は一体誰? そこには、魔性の女に人生の鐘の音を曇らせてしまったひとりの侍がいた。 ゲスト 長谷川待子さん(お栄)、北上弥太郎さん(千埼弥平太)、町田祥子さん(お清) 真相が、二転三転、平次も騙されて……誰が真実を言っているのか、いい者なのか、おもしろかったです。 平次が、夕べから帰らないと心配するお静に八五郎が、慰めます。 八「あんまり心配すっとね、顔にしわが寄りますよ、笑って、笑って(変な顔をする)」 お静は、寂しそうにほほ笑みました。 冒頭、平次とお静が、上野の鐘を話題にしますが、事件解決の鍵は、上野の鐘でした。平次が、捕まったとき、鐘が鳴りますが、聞きなれた上野の鐘の音でした。そこが、青山でなく、神田だと気づくのです。 * 茶番 番屋。 御用金強奪で、犠牲となった数人の役人の亡骸が並べられている。 犠牲となった村山が、自分の身代りに死んだと嘆く千埼弥平太、腹を切ろうとする。 それを止めようとする八五郎。 平次「かまわねぇ、八。おしゃるとおり、死なせてさしあげな」 八「へっ、なんですって!」 平次「侍なんてぇのは、弱い生き物だぜ。口では、責任だの、義理だのと言ってやがるが、出来ることといや、バカのひとつ覚えの腹切りごっこ。俺達は、そんな茶番につきあってる暇はねぇんだ」 * 鐘の音 平次の家。 お静が、行燈を平次のところに持ってくる。平次、長火鉢のところで、お茶を飲んでいる。 お静「千埼様もお気の毒だけれども、亡くなった村山様のご家族は、もっとお気の毒ね」 平次「うん、主が不慮の死を遂げたことだ。さぞ、お困りのこったろう」 ゴ〜ンと鐘の音。 平次「ん? あの鐘は、暮六つを告げる上野の鐘だな」 お静「ええ、いつ聞いても澄んだ音色」 平次「ん、まっ、考えてみりゃ、俺にしたって、いつ何時、災難に襲われるか、わからねぇ。(お茶を一口すする)せめて、それまでは、あの鐘の音(ね)のように澄んだ暮らしがしてぇもんだ」 |
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| 204話 | 4月1日 | 江戸愚連隊 | 姿美千子 永井秀和 柳沢真一 |
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町の不良少年少女グループ、稲妻組。そのひとり、直次郎に兄貴分の猪之吉が、儲け話をもちかけた。お上から御褒美の休暇をもらい、のんびりしようとしていた平次にさる屋敷の侍、北沢九太夫が、掛け軸を盗まれたと捜索依頼にきた。直次郎が、北沢に父親の恨みを持っていたことが、わかるが……。 ゲスト 姿美千子さん(おのぶ)、永井秀和さん(直次郎)、柳沢真一さん(北沢九太夫) #203「御用金の行方」に続いて、また武士の茶番劇でした。 庭先で、足の爪を切っている平次。 お上から御褒美として十日間の休みをもらい、夢みたいと喜ぶお静。 お静「今までの寝不足を取り返すため、十日の間、寝てますか?」 平次「寝てられるもんか」 お静「それじゃ、どこか静かなところでも……」 八五郎が、平次を呼びに来て、事件になりそうな雰囲気。 お静「最初から、あてにしてない」 でも、この事件が解決して、あと一週間ほど休みは、残っている勘定になりますが、休養されたのでしょうか。 * ラストシーン ひょうたんや。 稲妻組が、平次たちが戻るのを待っている。 直次郎は、心配そうに戸口付近に立っている。お静とお弓が、皆にうどんを運んでくる。 お静「はい。(直次郎に)心配しなくてもいいのよ」 お弓「そうよ。平次親分に任せておいたら大丈夫。もうすぐ帰ってくるわ。さぁ、おあがんなさい」 稲妻組「いただきま〜す」 お政「三吉!(直次郎をはばかって、三吉の袖を引張る)」 皆、食べる手を休める。 人の気配で、直次郎が戸を開けると、姉のおのぶ、平次、八五郎が、立っている。 直次郎「姉ちゃん」 おのぶ「直次郎」 直次郎とおのぶが、抱き合う。 お弓「めでたく一件落着ね」 平次「アハハハ、おっおぅおぅ、さぁさ、みんな、遠慮なく食ってくんな。えっ、それで明日からもう越後屋さんで働かせてもらうんだ」 お静「それじゃ、越後屋さんが……」 平次「引き取ってくれる。 おぃ、みんな真面目に働くんだぞ、えっ。よ〜し、さぁ、食いな、食いな、さぁ、食いな」 お静「さぁ、おあがんなさい」 稲妻組「いただきま〜す」 平次「ハハハハ、え〜、なかなか、うまそうじゃないか、え〜」 ひょうたんやの店先、「本日休業」の札のアップ。 |
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| 205話 | 4月8日 | 捕物供養 | 北原早苗 中村是好 深江章喜 |
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小伝馬町の牢が破られ、凶悪犯、児雷也小僧こと源左が逃げた。牢番の甚助は、勤続三十年、退職最後の日に牢破りにあってしまったのだ。甚助は、自責の念にかられ、自殺する。源左と共に逃げた吉次が、殺され、そばに十手の房の切れ端が、落ちていた。全ては、米問屋と十手持ちが、源左を巻き込み、江戸中の御金蔵を狙うという企てのためだった。平次は、甚助の初七日を明日にひかえ、必ず、下手人をお縄にすると甚助に誓うのだった。 ゲスト 北原早苗さん(お照)、中村是好さん(甚助)、深江章喜さん(源左) 甚助、お照父娘に道で、ばったり会った平次。元気のないふたりに平次が「きなきなしねぇで……」と励ましていました。 「きなきな」って何でしょう? 「くよくよ」の意味だと思いますが、江戸っ子弁? 牢破りの責めで、自害してしまった甚助。 通夜の席で、平次は、涙、涙でした。 平次が、帰宅するとお静が、過労で寝ていました。看病していたお弓は、平次に「喝!」 でもお弓が、薬を取りに行っている間に、八五郎が、平次を呼びに来て御用へ。途中で、会ったお弓に平次は「お静を頼む」と。お弓は、あきれ顔。 ラストの立ち回り。 平次が、逆立ちになり、両足で、立っている相手の首を絞めるという新技。 でもな〜んか、恥ずかしい。 * ラストシーン お照の家。 お静とお照、仏壇に花を供えている。 お静「おまえさん」 平次「あ〜ぁ、これで父つあんも成仏してくれるだろう、ん」 お照「ありがとうございました」 平次「お照さん、今度は、あんたの番だな」 お照「えっ?」 平次「お父つあんの一周忌までにいいお婿さんを見つけて……あぁ、お静、どっか、心当たりはねぇか?」 お静「えっ? ええ」 八「あのぅ、ここにひとり、おりますが……へへ」 いつのまにか、八五郎が、襖の蔭から顔を出す。 皆、大笑い。 |
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| 206話 | 4月15日 | 心中屍体始末 | 中野誠也 北川めぐみ 国景子 |
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若い男女の心中死体が、あがった。女の妹お新は「姉は、殺された」と訴える。樋口の話から、男は犯罪グループに潜入していた隠密だと平次は確信する。 お新の姉、お豊もそのグループに関わりがあるらしい。平次は、ならず者に身をやつし、その仲間に潜入する。その中にお豊と恋仲だった源太がいたが、気にかかる。そこには、お豊との純粋な愛を引き裂かれ、失った男の深い恨みがあった。 ゲスト 中野誠也さん(源太)、北川めぐみさん(お新)、国景子さん(おつや) 平次、上州無宿の三次として、犯罪グループに潜入。 アイパッチ(左目、小判型の銭)に伸びた月代。 源太が、三次に不審を抱き、アイパッチをつかみとります。あわや、ばれる! と思いましたが、目も潰されたメイクになっていました。 念が入ってました。 くず屋に扮した八五郎が、ばれそうになったとき、三次こと平次は、片目を潰された恨みがあるといい、八五郎の胸ぐらを掴み、往復ビンタに足蹴り。そして、ドスで、腹を刺し(刺す真似)川へ突き落とします。 もちろん、敵に信用させるための狂言ですが、びっくりしました。八五郎は、川にプカ〜とうつぶせに浮いていましたが、たしか、八五郎は、かなづちでしたよね、命かげでした。 ラストの立ち回り。 平次は、十手も投げ銭もありませんが、アイパッチを敵に投げて(楕円形の銭がついています)戦闘開始。 * ラストシーン 平次の家。 お静が、外から帰ってくると玄関に草履が一足。 お静「(嬉しそうに)おまえさん!(部屋に入る)」 平次「おぅ、お帰り」 お静「帰ってたの」 平次「うん、はっ、それにしても無用心じゃねぇか。錠もかけずに出かけたりしてよォ」 お静「でも、おまえさんが、いつ帰るか……せっかく帰っても締め出しじゃ、味気ないでしょ」 平次「へへ」 お静「私、心配で、明神様に……」 平次「あぁ、わかった、わかったよ。おぅ」 お静「一本、つけましょうか」 平次おぅ、頼むぜ」 八「姐(あね)さん! あっしの方もお忘れなく」 八五郎、庭から入ってくる。 お静「あら、いたの? 八つあん」 八「あらぁ、いたのとは、ひどいな。情けないね、どうせ、あっしは、いつも野暮な男ですよ」 お静「わかってればいいのよ。わかってれば」 八「えっ、人が、謙遜して言ってんのに、ひどいですよ」 八五郎、「姐さん、これ」とお銚子を一本つけてくれという仕草。 |
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| 207話 | 4月22日 | 裏切りの刃 | 市村俊行 河村弘二 森幹太 |
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十六年ぶりに島から帰った佐吉。裏切りの刃をひとり、またひとりと仲間に向けていく。平次は、被害者が、十六年前の二千両強奪事件に係わりがあると睨んだ。罠だとも知らず、京太は殺された母、お梶の仇とばかり、佐吉に刃を向けた。そのとき、佐吉は、京太が、実の息子とわかるが、名乗りもせず、京太から、包丁をもぎとると、自分の胸に刃を向けるのだった。 ゲスト 市村俊行さん(利助)、河村弘二さん(肥前屋)、森幹太さん(佐吉) 今回の下手人は、ものすごい悪知恵の働く、非情な、金の亡者でした。 強奪した金を独り占め。 それを仲間の裏切りとして、佐吉に仲間を殺させる。挙句、危うく父子殺人になるところでした。 下手人は、表向きは、欲もなく、地道に生きているという初老の男でした。 * ラストシーン | |||